: 質点系の運動
物理学基礎論 A
>保存力と中心力
第 10 講 (平成 19 年 6 月 19 日)
5.3 角運動量と力のモーメント
或る点
にベクトル
が与えられた時、また別の点
のまわりの
ベクトル
のモーメントを
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で定義する。位置ベクトル
にある質点の運動量
のモーメント
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を、この質点の点
のまわりの角運動量という。この質点に力
が働く時、
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を、点
のまわりの力のモーメントという。
以下、簡単のため
を座標原点にとり、''原点のまわりの'' を省略する。
(しかし、''どのまわりの'' かは重要である。)
(1 質点の運動)
より (
に注意)
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(この式は、
に類似している。)
特に、
が
と平行 (中心力) なら、
より
一定、である。これを、「角運動量の保存則」という。
(幾何学的意味)
と
で囲まれる扇形の部分の面積は近似的に
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で表される。ここで、
の極限をとって
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そこで
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つまり、角運動量の大きさは面積速度
に比例する。
一般に、''角運動量は、質点の運動平面に垂直で、
その大きさは面積速度に比例する。'' 角運動量の運動方程式 Eq. (5.70)
は、力のモーメントが角運動量を変化させることを意味する。
: 質点系の運動
物理学基礎論 A
>保存力と中心力
Yoshikazu Fujiwara
平成19年6月26日